税務・会計

公開日:2025/8/29

税理士の探し方|失敗しない選び方のポイントと費用相場を解説!

この記事の監修
山田俊輔

税理士法人オンデック
代表 山田俊輔(公認会計士・税理士・経営心理士)

あずさ監査法人にて、東証一部上場企業の会計監査、上場準備会社の監査、会社買収時のデューデリジェンス業務等を担当。
2010年に独立開業し、税理士法人オンデック公認会計士・税理士事務所と株式会社日本会計サービスを立ち上げ、連結売上1,000億円超の社外取締役や売上数百億円~数億円の会社の取締役、監査役などを務める。2017年には野村證券なんば支店アドバイザリーボードメンバーにも選任。

税理士は、税務処理の代行者、申告書を作成してくれる人と思われがちですが、実際は事業を成長させるうえで欠かせない「経営の羅針盤」となる存在です。

事業者や経営者にとって「最適な税理士との出会い」は財務状況の健全化や事業拡大への第一歩となります。

 

しかし「どんな税理士がいいのだろうか」「どうやって税理士を探せば失敗しないのか」と税理士の探し方について悩まれている事業者・経営者の方も少なくありません。

ここでは「税理士の失敗しない探し方、選び方」について詳しく解説します。

税理士の費用相場についても解説しますので、税理士を探す際の目安にしてください。

税理士を探す前の準備

税理士探しは闇雲に行っても時間がかかるだけで効率的ではありません。

税理士探しを行う場合には「自社が困っていること」「税理士に求めること」を明確にすることが大切です。

事前に以下のポイントを固めることで、多くの税理士から本当に必要なパートナーを見つけ出すことができるでしょう。

1-1.現状の把握を行う

まずは、自社の現状の把握を行いましょう。

現状を把握することで自社の問題点を再確認し、税理士へ求めることを明確にすることができます。

以下のような問題点がないかどうか、一度確認してみましょう。

  • 毎月の試算表の作成ができていない
  • 決算や確定申告まで利益がでているのかどうかはっきりしない
  • 経費にできるかどうかわからない支出がある
  • 現金が足りなくなってしまわないか不安

1-2.依頼したい業務内容と予算を明確にする

現状の問題点を把握できたら、その問題点を解決するためには何が必要か、税理士への依頼内容を明確にします。

例えば「毎月の試算表を確認したい」という場合であれば、記帳代行についても税理士に依頼するといいでしょう。

「記帳は自分でできるけど、決算だけ見てもらいたい」という場合であれば、申告業務のみを依頼することもできます。

 

また、経営コンサルティングや資金調達支援、助成金申請サポートもお願いしたいという場合であれば、これらの分野に強い税理士を選ぶ必要があります。

当然ながら、依頼する内容が多ければ多いほど、処理が複雑であれば複雑であるほど、税理士費用は高くなります。

予算のことも考えながら、どこまでを税理士に依頼するほうがいいのかを予めイメージしておくといいでしょう。

税理士の探し方5

具体的な税理士の探し方は複数ありますが、それぞれメリット・デメリットがあります。

自社が重視するポイントに合わせて、最適な方法を選びましょう。

2-1.知人からの紹介

税理士に依頼している知人や同業者、取引先など、信頼できる人から紹介してもらう方法です。

実際にその税理士に依頼している人の感想を生で聞くことができるため、税理士の人柄や対応などについて具体的な情報を得ることができ、安心感がある探し方です。

 

もし、同業者の紹介であれば、その業界に詳しい税理士である可能性が高く、自社に適したアドバイスを受けることができます。

デメリットは、紹介された税理士が必ずしも自社のニーズに合う税理士とは限らず、依頼後、相性が合わなかったり、不満を感じる場合があっても紹介者との関係性を考えると断りにくさを感じてしまう可能性があります。

2-2.インターネット検索

インターネット検索での税理士探しは最も手軽であり、費用もかからない方法の1つです。

「税理士 〇〇(地域)」をインターネットで検索すると地域の税理士のホームページがヒットし、ホームページにはサービス内容や料金表が記載されてあることもあり、ある程度の情報を得ることができます。

インターネット検索のデメリットは、大阪などの大都市の場合、検索結果が膨大なため、比較するのに手間と時間がかかってしまう場合があります。

また、インターネットの情報が正確であるとは限らず、実際の対応とは異なるケースもあります。

2-3.税理士紹介サービス

税理士紹介サービスは、利用者のニーズや業種に応じて税理士を紹介してくれるサービスです。

税理士紹介サービスの多くは、税理士が紹介料を支払っているため、無料で利用することが可能です。

担当者がヒアリングを行い、税理士をピックアップしてくれるため自分で探す手間がなくなります。

 

デメリットとしては、サービスによっては紹介先が偏っており、選択肢が限られてしまう可能性があることです。

また、税理士が紹介サービス業者に支払った金銭がクライアントが支払う税理士費用に上乗せされ、税理士費用が相場よりも高くなってしまうケースがあるとも言われています。

また優秀な税理士は税理士紹介サービスを使用していないことが多いようです。

税理士紹介サービスを使用しなくても仕事に困らないためです。

2-4.税理士会の相談会

各地域の税理士会では、定期的に無料相談会を設けています。

無料相談会に参加して、直接税理士と話すことができるため、人柄や説明のわかりやすさなどを判断することができます。

 

ただし、相談会で多くの税理士と話すことは難しいため、一度に複数の税理士を比較するのは難しいというデメリットがあります。

2-5.銀行や商工会議所

自社が取引を行っている銀行や所属している商工会議所から税理士を紹介してもらう方法もあります。

手間がかからずに済むというメリットがありますが、ヒアリングを行ったうえで紹介してもらうわけではないため、自社のニーズに合う税理士であるとは限りません。

失敗しない税理士の選び方のポイント

税理士選びに失敗しないためには「ポイントを見極めて探すこと」が重要です。

最低でも4人から5人の税理士と面談し、次のポイントを見極め、総合的にどの税理士が自社に適しているのかを判断しましょう。

3-1.自社の業界に詳しいか

営む業種によっては、業界特有の慣習や会計処理、税務処理が必要になるため「自社の業界に詳しいかどうか」は税理士を探すうえで重要なポイントです。

自社の営む業界に詳しくない税理士とは、経営相談などでの意思疎通に時間がかかったり、実情に即したアドバイスを受けることが難しかったりする可能性があります。

IT業界や医療分野、建設業など、専門性が高い事業を営んでいる場合は、その分野に精通した税理士を選ぶと安心して相談することができるでしょう。

3-2.実績や経験が豊富か

多種多様な業界の会社から依頼を受けてきた実績や経験がある税理士は、税務関連の業務にとどまらず、経営戦略やアドバイス、資金調達などにもノウハウを持っている場合があります。

自社の経営の悩みなどに対して適切なアドバイスを受けられることもあるため、なるべく実績や経験が豊富な税理士を選ぶようにしましょう。

3-3.サービス内容が適切か

自社が望んでいるサービス内容と税理士が提供するサービス内容に相違がないか事前に確認することは非常に重要です。

まずは、自社が税理士に望むサービスは何かを明確にし、そのサービスを提供できるかどうか税理士に直接確認しましょう。

「経営コンサルティング分野までのサポートを期待していたのに、税務申告のみしか対応してもらえない」といったことになると、「こんなはずではなかった」と後悔する結果となってしまいます。

税理士が提供するサービス内容は契約前にしっかり確認しましょう。

3-4.税理士との相性が合うか

事業者・経営者と税理士は、立場は違うものの「人と人とのお付き合い」であることには変わりありません。

長期的なビジネスパートナーとなるためには、人柄やコミュニケーション能力も含め、相性が合う税理士かどうかを見極めることも大切です。

面談を通じて、話しやすさ、柔軟な対応力、経営者の意図を汲み取る姿勢などを確認し、相性が合う人物かどうかを確認しましょう。

3-5.料金体系が明確か

税理士費用は、おおよその相場はあるものの、事務所によって異なり、料金体系を事前に確認しておかなければトラブルの原因になる可能性があります。

トラブルを回避するためにも「何にいくらかかるのか」「どこからどこまでの業務にいくらかかるのか」を明確にしている事務所や事前見積もりをしっかりと行ってくれる事務所を選ぶようにしましょう。

ただし、相場よりも税理士費用が安すぎる場合には、最低限のサービスしか提供されず、自社が望むサービスを受けられないリスクがありますので注意しましょう。

税理士に依頼するベストなタイミング

税理士に依頼する場合、いつから税理士に依頼するのかを決めなければなりません。

依頼する時期としてベストなタイミングは次のとおりです。

4-1.新規事業の立ち上げや開業時

新規事業の立ち上げや開業時には、この先継続して続けていく会計処理方法や税務処理など、複雑な処理が発生します。

初期の段階でのミスを防ぎ、事業をスムーズにスタートするためにも、この時期に税理士のサポートを受けたほうがいいでしょう。

4-2.確定申告・決算の時期が近付いた時

確定申告や決算では、税務申告が必ず必要になるため、なるべく早い段階で税理士に依頼しましょう。

特に、法人の決算は複雑であり、法人税申告書の作成も難解であるため、税理士のサポートは必要不可欠です。

遅くとも、決算の時期が訪れる3か月前までには税理士に依頼するようにしましょう。

4-3.売上が増加した時

売上が増加することは事業が拡大していることを意味します。

事業が拡大すると会計処理や税務処理が複雑化するため、積極的な節税対策や資金繰り、経営コンサルティングなど、より高度なアドバイスが必要になります。

税理士に支払う費用の相場

税理士に支払う費用は、事業規模やサービスの範囲、訪問回数などによって異なるため、税理士と面談の際に見積もりを出してもらうことが大切です。

地域によっても異なりますが、一般的な相場をご紹介します。

個人事業主の場合

月額顧問料:1万~3万円程度

確定申告費用:10万~15万円程度

中小企業の場合

月額顧問料:3万~6万円程度

年間決算費用:20万~35万円程度

税理士を上手く活用するポイント

税理士を上手く活用するポイントは、税理士を「会計と税務の代行屋」と捉えるのではなく「経営のパートナー」として捉えることで、活用する価値は跳ね上がります。

まずは、自社が求めるサービスを的確に伝え、質の高いサービスを受けることが始めの一歩です。

定期的なコミュニケーションを行い、信頼関係を深めていくことで、より親密な関係性を築き、自社にとって欠かせない存在になっていくことでしょう。

税理士を上手く活用するためには「信頼関係を深めること」が第一ですので、自社に合った税理士選びを行いましょう。

よくある質問

税理士の探し方に関するよくある質問に回答します。

7-1.Q.良い税理士の特徴は何ですか?

A.人によって「良い税理士とは何か」は異なりますが、一般的には「業務・対応が丁寧」「レスポンスが早い」「業界知識と経験がある」「提案力がある」税理士が優秀な税理士と言えるでしょう。

7-2.Q.顧問税理士は必要ですか?

A.小規模な事業を行う個人事業主であり、会計に関する知識を持っている場合であれば顧問税理士は必要ないかもしれませんが、従業員を雇用している個人事業主や法人成りをしている場合には税理士と顧問契約を結ぶほうががいいでしょう。

顧問税理士を依頼することにより、税務のプロによる正確な申告が可能になり、税務調査リスクの軽減、専門知識を活かした節税対策が行えるようになります。

7-3.税理士はどこで探すのが良いですか?

税理士の探し方は、冒頭で紹介した5つの方法から自社に合った方法で探してみましょう。

どの方法であっても、最終的には面談を行ったうえで「この税理士とは相性が良さそう」と思った方を選ぶことが失敗しない税理士選びに繋がります。

まとめ

税理士選びは、自社の今後の経営を左右する大切な選択です。「知り合いの紹介だから」「料金が安いから」といった理由だけで選ぶのではなく、自社の要望とマッチし、将来的に長く付き合っていける税理士を選ぶことが失敗しないための鍵となります

税理士法人オンデックは、お客様の事業の成長を真にサポートするパートナーとして、最適な税務サービスと経営アドバイスを提供しています。税理士選びでお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。

 

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