公開日:2025/8/19
税務調査の不安を解消!税理士があなたの味方になる理由
税理士法人オンデック
代表 山田俊輔(公認会計士・税理士・経営心理士)
あずさ監査法人にて、東証一部上場企業の会計監査、上場準備会社の監査、会社買収時のデューデリジェンス業務等を担当。
2010年に独立開業し、税理士法人オンデック公認会計士・税理士事務所と株式会社日本会計サービスを立ち上げ、連結売上1,000億円超の社外取締役や売上数百億円~数億円の会社の取締役、監査役などを務める。2017年には野村證券なんば支店アドバイザリーボードメンバーにも選任。
「税務署から調査がある」と聞くと、何も悪いことをしていないにも関わらず「ある日、突然やってきて調査されるのではないか」「厳しい調査で会社の粗を探され、税金を取られるのではないか」など、怖いイメージを持たれるのではないでしょうか。
実は税務調査がどのようなものかをしっかり理解し、準備と心構えをきちんとしていれば税務調査は怖いものではありません。
特に税務調査の経験が豊富な顧問税理士がいれば安心して税務調査に臨むことができるでしょう。
ここでは「税務調査の基礎知識や税務調査における税理士の役割、税務調査を税理士に依頼するメリット・デメリット」について解説します。
税務調査に強い税理士の選び方のポイントについても解説しますので、顧問税理士を検討されている方はぜひ参考にしてください。
税務調査の基本知識
「税務調査」という言葉は知っていても、実際に受けたことはないし、どんなことをするのか知らないという方も多いと思います。
税務調査の不安を解消するためには、まずは税務調査がどんなものなのかを確認しましょう。
1-1.税務調査の目的
税務調査の目的は「納税者が適正に税金の申告をしているのかをチェックする」ことです。
日本では、納税者自身が税額を申告し納税するという「申告納税方式」になっています。
納税者全員がきちんとルールに則って申告していれば問題ありませんが、中には意図的に納税額を少なく申告している場合や無申告の場合、ルールを誤っている場合などがあります。
税務調査は、誤っている申告を国税局や税務署がチェックし、是正することで不正行為の防止や申告内容の確認を目的としています。
1-2.税務調査の種類
税務調査には強制調査と任意調査の2種類あります。
強制調査は、テレビドラマなどで黒スーツの国税局の職員がいきなり大勢で会社に訪れ、徹底的に調査を行うといった怖いイメージの調査のことです。
一般的な中小企業では、強制調査が行われることは稀であり、基本的には事前に調査日時の連絡がある「任意調査」がほとんどです。
1-3.強制調査とは
税務調査は、国税局や税務署の調査部や調査班などの部署で調査先の選定から調査の実行を行います。
その中でも最も厳しい調査が強制調査です。
強制調査は、国税局査察部(マルサ)が超大口・悪質事案で法律違反の疑いが推定される場合に行われます。
国税犯則取締法に基づく調査であり、検察官へ告発することを目的とした犯罪捜査であるため、一般的な任意調査とは異なり、大勢の調査官が会社、社長の自宅、取引先、銀行などを訪れ一斉に立入調査を行います。
1-4.任意調査とは
任意調査は、納税者の協力のもと同意を得たうえで行われる税務調査です。
そのため、事前に通知が行われ納税者や立ち会いを行う税理士との日程を調整することができ、調査実施日までに必要になる書類の準備を行うことができます。
ただし、任意調査であっても納税者の意向で調査自体を拒否することはできません。
もし、調査官の求めに応じずに帳簿を開示しなかったり、偽りの回答を行ったりした場合には罰則が課されることもあります。
調査の結果、申告内容が適正ではなく誤りがあれば、加算税や延滞税などのペナルティが発生します。
税務調査の内容については「税務調査とは?通知と日程・場所の決定・当日の流れについて解説!」をご覧ください。
税務調査における税理士の役割
税務調査における税理士の役割は「納税者の代理人になること」です。
税務調査で税務調査官の質問や指摘事項を正しく理解し、質問に回答したり反論したりするためには正しい税法の知識や会計の知識が必要不可欠です。
税理士は税の専門家であり、会計にも精通しています。
税務調査官からの指摘内容について税法に照らし合わせ、反論の余地がある場合には専門知識を駆使して納税者が有利になる主張を行うことが税務調査における税理士の役割です。
2-1.税理士なしで対応することはできる?
税務調査では、税理士の立ち会いが義務付けられているわけではないため、税理士なしで対応することは可能です。
しかし、経営者や経理担当者の税務の知識が十分でなければ税務署からの指摘に対して、適切な回答や対応ができずに調査官の言い分に納得するほかなく、加算税や延滞税などのデメリットを招くケースも珍しくありません。
税理士との付き合いがない場合は、税務調査の時だけでもスポット契約を行い、サポートしてもらう方が断然有利になりますので、検討してみることをおすすめします。
税務調査を税理士に依頼するメリット・デメリット
税務調査は、自分で対応せずに税理士に依頼した方が有利に進めることができます。
税務調査を税理士に依頼するメリットとデメリットについて見ていきましょう。
3-1.メリット
3-1-1.精神的な負担から解放される
税務調査は納税者にとって大きなストレスになります。
特に、初めて税務調査を経験する場合には「何を指摘されるのだろうか」「どのように受け答えをすればいいのか」など、精神的なプレッシャーは計り知れません。
税理士に税務調査の立ち会いを依頼することで、税務調査官からの難しい質問の受け答えや交渉などを税理士に一任することができます。
税法のポイントを押さえてきっちりと回答してもらえることは、精神的な負担を軽減できる大きなメリットになります。
3-1-2.ペナルティを最小限に抑えられる可能性がある
税務調査では、故意に納税額を減少させた場合だけでなく、間違いが原因であっても納税額に不足があれば過少申告加算税などのペナルティが課されます。
税務調査でのペナルティを軽減するためには、税理士のアドバイスのもと、正しい対応と適切な準備を行うことが大切です。
税務署は、正直な申告や協力的な姿勢を評価する傾向があり、誠実な態度で調査に臨みつつ、調査に必要な情報を迅速に提供することが求められます。
税理士の力を借り、適切な手段を講じれば、税務調査のペナルティを最小限に抑えることができるでしょう。
3-1-3.調査の長期化を避けられる可能性がある
税務調査は、一般的に1日~2日間の現場での実地調査が行われ、その後に1~2か月程度で調査結果が通知されます。
しかし、ケースによっては実地調査が長引く場合やなかなか調査結果が通知されない場合があり、調査が長期化してしまうことがあります。
税務調査が長期化してしまうと経営者の精神的な負担は増加し、日常業務にも支障をきたしてしまいます。
税務調査が長期化しないためには、税理士のアドバイスのもとで事前準備をしっかりと行い、必要な書類や資料を整え、質問された際に素早く回答できるように内容を把握しておくことが大切です。
また、税務調査の長期化を避けるためには、納税者も調査官側も納得できる妥協点を見出して話し合いを決着させることも重要です。
税理士が調査の落とし所を見極め、ゴールを明確にして交渉を行うことで税務調査をスムーズに終えやすくなります。
3-2.デメリット
3-2-1.税理士を探す手間がかかる
税理士と顧問契約をしている場合は顧問税理士に税務調査の立ち会いを依頼することができますが、税理士との付き合いがない場合には税務調査の立ち会いを請け負ってもらえる税理士を探さなければなりません。
税理士事務所の中には税務調査のみを単発で依頼する「スポット契約」に対応している事務所もありますが、税務調査の通知後、スポット契約に対応している税理士を探すには手間がかかり、税理士を探すためにかけられる時間も十分ではありません。
3-2-2.コストがかかる
税理士に税務調査の立ち会いを依頼すると税理士報酬が発生します。
報酬の金額は税理士によって様々ですが「税務調査の立会い費用」「税務調査前の事前準備費用」「税務調査後の修正申告費用」がかかります。
税務調査を税理士に依頼する場合の費用相場
税務調査を税理士に依頼する場合の費用相場は、調査が行われる地域や税理士事務所の規模などにより異なります。
一般的な相場は次のとおりです。
- 税務調査の立会い費用
税務調査の立会い費用は、税務調査当日に税理士が納税者の代わりに現場に立ち会い、税務調査官とやり取りを行うための費用です。
1日あたり5万円〜10万円が相場になっており、現場での税務調査の日数によって費用が異なります。
- 税務調査前の事前準備費用
税務調査が行われる前に帳簿や領収書、契約書などの確認、整理を行うための費用です。
顧問契約している場合には日常的に確認しているため、特別な事前準備は必要ない場合が多いですが、スポット契約を行う際には事前準備費用が発生します。
一般的には5万円〜10万円程度が相場になっています。
- 税務調査後の修正申告費用
税務調査終了後、当初の申告内容に不備があると判断された場合には修正申告を行わなければなりません。
修正申告費用はイチ事業年度あたり10万円~30万円程度が相場になっています。
4-1.費用を抑えるためのポイント
税務調査を税理士に依頼する場合の一般的な相場を紹介しましたが、実際の税務調査では税理士の調査での対応範囲が増えれば、報酬も高額になります。
なるべく費用を抑えるためには「事前に調査範囲を絞り込む」などの工夫を行うといいでしょう。
税務調査が行われる前に税理士に「事前チェック」を依頼し、税務署から指摘されやすい論点を事前に把握し書類などを準備することで、調査当日に税理士が対応しなければならない項目を減らすことができ、余計な費用の発生を防ぐことができます。
税務調査に強い税理士選びのポイント
税務調査は、調査に立ち会う税理士の知識や経験、能力に大きく左右されます。
税務調査に強い税理士の選び方のポイントは次のとおりです。
- 税務調査の経験が豊富か
- 得意な業種や規模感が自社のビジネスと近いか
- 費用対効果(コストパフォーマンス)の高い税理士を見極めること
5-1.税務調査の経験が豊富か
全ての税理士が税務調査を得意としているわけでなく、税務署との交渉が苦手な税理士や税務調査の立ち会い経験がない税理士も少なくありません。
税務調査の対応を税理士に依頼する場合には、税務調査の立会い件数が豊富で実績のある税理士を選ぶとよいでしょう。
5-2.得意な業種や規模感が自社のビジネスと近いか
税理士によって得意とする業種や会社の規模が異なります。
そのため、税務調査においても調査対象の会社がその税理士の得意な業種や会社の規模である場合には、豊富な知識と経験を活かした交渉を行うことができます。
5-3.費用対効果(コストパフォーマンス)の高い税理士を見極めること
税務調査を依頼する税理士を選ぶ際、安さばかりを重視すると後悔してしまうこともあります。
大切なのは「費用対効果(コストパフォーマンス)の高い税理士を見極めること」です。
初回相談で税務調査での対応範囲や見積もりの内訳が明確かどうかを確認し、親身に対応してくれる税理士かの判断を行いましょう。
よくある質問
Q.自分で税務調査の対応をしたらどうなる?
A.自分で税務調査の対応を行うことも可能ですが、税務の専門知識がないまま1人で対応すると、税務署の指摘に異議を唱えることができず、税務署から言われたとおりの修正申告を行うことになってしまうおそれがあります。
本来なら経費に認められるものが否認されてしまったり、必要のない追徴課税が生じてしまう可能性があります。
Q.顧問税理士がいない場合はどうすればよい?
A.顧問税理士がいない場合は、税務調査のみをスポット契約で受けてくれる税理士を探してみるといいでしょう。
ただし、税務調査の通知があってから調査当日まで時間がないため、早急に探し出さなければ間に合わないおそれもありますので注意が必要です。
Q.税理士は本当に味方になってくれるのか?
A.法律上、税理士は納税者と税務署の中間の位置であることを求められますが、あくまでお客様からの報酬で成り立っている独立した専門家です。
税務調査においてもクライントの心強い味方となり、有利な結果になるように交渉を行います。
まとめ
「税務調査」と聞くと誰しも不安を抱いてしまいます。
しかし、税務調査に強い税理士がついていれば、税務署の指摘事項を正しく理解し、適法に反論することで税務署の言いなりになることなく調査を終わらせることができます。
税理士は税務署の味方ではなく、クライントの味方です。税務調査は自分で対応せずに、専門家である税理士に相談することをおすすめします。
税理士法人オンデックは、税務調査に関するご相談に対応しております。
関西地区で「税務調査の通知がきたけど、どうしたらいいのかわからない」といった場合には、まずはお気軽にお問い合わせください。
一緒に対応策を考えて参ります。